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球夏2013第16日
決勝は樟南VS鹿実
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【準決勝・鹿児島情報―樟南】鹿情報打線を1点に抑える好投で勝利に貢献した樟南・山下(右から2人目)
130722-16鹿実6点目_035
【準決勝・鹿屋工―鹿児島実】8回裏鹿実二死二塁、3番・福永がバックスクリーンに2ランを放ち、6-3とする

 第95回全国高校野球選手権記念鹿児島大会第16日は7月22日、鹿児島市の県立鴨池球場で準決勝2試合があり、樟南と鹿児島実が決勝に勝ち進んだ。


◇22日の結果
・準決勝(県立鴨池)
樟南 5―1 鹿児島情報
鹿児島実 9―4 鹿屋工

◇23日の試合
・決勝(県立鴨池)
13:05 樟南―鹿児島実



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磨かれる「樟南らしさ」
樟南

130722-6樟南・山下_035
 試合を重ねるごとに「樟南らしさ」に磨きがかかる。安定したバッテリー、鉄壁の守備、手堅く勝負強い打線、攻守に「らしさ」を存分に発揮し、昨秋の準決勝で敗れた鹿児島情報に雪辱した。
 山下敦大―緒方壮助バッテリーの配球術は、実に見応えがあった。効果的に使ったのは春先から覚えたスクリューボール。右打者の多い鹿情報打線の外角に沈むスクリューが要所で威力を発揮する。要注意打者の3番・山崎に対して、1打席目は初球を内角低めの直球でストライクをとり、勝負球は外角に落ちるスクリューで空振り三振に打ち取った。四回の2打席目はファーストストライクをスクリューでとって、外角直球で見逃し三振に仕留めている。七回に7番・稲葉を併殺に打ち取ったのもスクリューだった。
 「スクリューを空振りしてくれて、楽に投げられた」と山下。元々はスライダー、カーブと右曲りの変化球しかなかったが、逆曲がりのボールを覚えたことで投球の幅が広がった。「ボールが1つ増えたことで打者が打席で迷うようになった。大会ごとに自分の課題を見つけて、克服した成果」と緒方は会心の投球を振り返った。
130722-4樟南3点目_035
 打線は12犠打を記録している。うち11個が送りバント。凡フライのアウトは2つしか記録していない。きっちり転がし、つないだことに相手のミスが絡んで得点につながった。四回に北郷健太郎(北中卒)が放った右中間二塁打は球威のある外角直球を上から叩きつけて右方向に持っていった。「打ち上げたか」と思った打球だったが、鋭いドライブがかかって右中間を抜けた。「前までなら当てるだけだったのが、今はしっかり振り抜けるようになった」と自身の成長を感じていた。
 準決勝まで5試合で2失策と守備は堅く、エラーから崩れた場面はない。決勝で雌雄を決するのは宿命のライバル・鹿児島実。好対照な打のチームだ。
 「打と守りのチームなら、絶対守りのチームが勝つ。そう信じてぶつかっていく」
 緒方主将は4年ぶりの大旗へ意欲を燃やしていた。

「当たり前のことが当たり前にできること」鹿屋工130722-10鹿屋工円陣_035
 鹿屋工は今春、NHK旗に続く3大会連続4強入りを果たし、強豪・鹿児島実に挑んだ。
130722-5鹿屋工・橋口_035
 先発はエース村山ではなく、2年生左腕の橋口。吉田公一監督は、組み合わせ抽選で、勝ち上がったらベスト4で鹿実と当たると分かった頃から「準決勝は橋口で行く」構想が頭にあった。167センチ、54キロの小柄な軟投派左腕だが、5月のNHK旗準々決勝で鹿児島情報を完封したことで自信をつけ、左打者の多い鹿実に対して勝負できると考えていた。
 橋口はその期待に応え、初回1点は失ったものの、緩い変化球と低めの厳しいコースを突く直球で鹿実打線の狙いを外し、守りのリズムを作った。
130722-3鹿屋工1点目_035

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 打線は四回、準々決勝の活躍で8番から6番に打順が上がった瀬戸口の左前適時打で同点に追いつく。五回は二死一二塁となったところで、鹿実は先発のエース横田から福永にスイッチ。「ここで打たないと後が苦しくなる」と集中力を高めた3番・小能侑也が低めの変化球を詰まりながらもライト前に運び、勝ち越した。5番・川原にもタイムリーが出て、2点リードを奪った。

 大きなターニングポイントが七回だった。五、六回と3人ずつで切り抜けた橋口が先頭打者に四球を与え、ヒット、暴投、内野安打で無死満塁と最大のピンチを背負う。
 迎えるは福永、横田の鹿実の中軸。福永に犠飛で1点差とされるも横田をライトフライに打ち取って二死。5番・大迫は平凡な遊ゴロ。遊撃手・奥隆輔主将は二塁フォースアウトを狙おうと二塁ベースに身体を向けたが、一走はスタートを切っており二塁は間に合わない。慌てて一塁に転送しようとしたがこちらも間に合わず、記録は内野安打。同点に追いつかれた。
 「カウントがフルカウントだったことが頭に入っていなかった。歓声がすごくて自分を見失っていた」
 奥主将は悔しがる。吉田監督は「七、八、九回、当たり前のことが当たり前にできないと苦しくなると言い続けていたのだが…夏はあと一つのアウトをとることが本当に難しい」と実感できた。この試合をラジオ解説していた元樟南監督の枦山智博氏は「記録に現れないミスが出る。これが準決勝という舞台の目に見えないプレッシャーなんでしょうね」と語っていた。
 八回裏には福永のバックスクリーン2ランを皮切りに、5連打を浴び、瞬く間に点差が開いた。九回は自分の頭の上を越させる屈辱を味わった小能が意地のタイムリーを放って食らいついた。「あきらめない気持ちでやり返したことが、後輩たちへのメッセージになる」と吉田監督は言う。3度挑んで越えられなかった決勝への壁。大きな「宿題」を胸に秘め、大隅勢最後の砦は夏の鴨池を後にした。

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テーマ:高校野球 - ジャンル:スポーツ

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