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第64回男子・第27回女子県高校駅伝
神村V18鹿実V16
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 第64回男子・第27回女子県高校駅伝大会は11月1日、指宿市の市営陸上競技場を発着点とする男子7区間42・195㌔、女子5区間21・0975㌔のコースで健脚が競われた。
 大会には男子31チーム、女子19チームが出場。男子は鹿児島実が2時間7分10秒で16年連続45回目の栄冠を勝ち取った。2位は鶴翔、3位は樟南だった。女子は神村学園が1時間9分33秒で18年連続21回目となる都大路への切符を手にした。2位は鹿児島女、3位は鳳凰だった。
今大会の優勝校は全国大会(12月22日・京都)、3位までが九州大会(11月16日・鹿児島)に出場する。


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「子供たちが頑張った」
感涙の18連覇・神村学園

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 「子供たちが本当によく頑張ってくれました」
 県大会のお立ち台インタビューには慣れているはずの神村学園・有川哲蔵監督の声が感涙で震えていた。これまでの17年とは違う優勝だったことを物語っていた。
 神村が18連覇なるか、上原、倉岡の全国級を擁する鹿児島女がそれを阻むかが注目されたレースだった。大きなカギを握る1区は、インターハイ3000m3位の上原を野添佑莉と有馬(鳳凰)が追いかける展開でスタートした。最初の1㌔は3分20秒と明らかなスローペース。不調が伝えられているものの経験、実績で上回る上原を相手に、野添はどこで勝負を仕掛けるかをうかがっていた。
 有川監督の指示は「3㌔までは我慢しろ」だった。序盤のスローペースは、調子が上がらないためか、それとも何か考えがあるのか、走りからは読み取れなかったが「行け!」という有川監督の檄に応えるように野添は前に出て勝負をかけた。「余裕もあったし、行けると思った」野添が前に出ると、これまで一度も勝てなかったライバルをグングン引き離す。上原に40秒差をつけてタスキをつなぎ、終わってみれば後続を寄せ付けない「神村、健在なり」を示したレースになった。
 現在の部員は7人。この1年間は、故障者が出れば、連覇はおろか棄権することも想定せざるを得ない苦しい台所事情があった。トラックで順当に結果を残して脚光を浴びるライバルとは対照的に、「勝てないかもしれない」不安との戦いだったと有川監督は振り返る。
 野添ら2年生は、新人戦のトラックレースを回避してまで駅伝に照準を合わせて準備してきた。記録的な猛暑に見舞われた夏場の練習では「正直、逃げ出したいと思ったことも何度もあった」と野添は言う。野添自身、インターハイ出場を逃し、調子が上がらなかった時期だったが、3年生の永吉百恵主将や倉津、同級生の飛松、前之原らが逆に練習で引っ張ってカツを入れてくれた。
 「駅伝で全国に行くんだ!」
 辛くて妥協しそうになった時は、選手同士で声を掛け合って「エンジン」に火をつけた。
「勝てる」自信はなかなかつかめず、故障のリスクを考えて練習の質を落としたこともあったが「これまで大事にしてきたことは変えずにやるべきことは積み重ねてきた」(有川監督)手応えだけで勝負したレースだった。相手はライバルじゃない。「自分に勝つ」(永吉主将)気持ちで5人がタスキをつないで勝ち取った都大路の切符だった。

「底力」がついた
鹿実

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 鹿児島実が16年連続45回目の都大路を手にした。
 「花の1区」の大役を任されたのは3年生の西純平主将=写真左=だった。長い間故障に泣き、トラックでの実績はないが「毎日練習日誌に『1区を走りたい』と書き続けていた」(西)主将の執念に、上岡貞則監督は白羽の矢を立てた。序盤から先頭でレースを引っ張り5㌔過ぎで一度、軸屋(鶴翔)、狩集(樟南)らライバルに先行されるも7㌔付近で再び抜き返し、良い流れを作った。2年は南九州、3年は県総体の5000m、西主将はいずれも7位でインターハイ出場を逃した。全てをかけている駅伝で「あの悔しさがあったから、今があると思える走りができた」。
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 3区で坂本(鶴翔)が区間新の走りで30秒差まで詰められたことはあったが、「カギだと思っていた」(上岡監督)4区・田中=写真左=が24分09秒の走りで2位・鶴翔との差を1分56秒に広げた。最後は3年生・片平が力強くV16のテープを切った。
 今チームを上岡監督は「歴代5本の指に入るチーム」と評する。3年生が入学した頃は、中学の有力選手がライバル校に行ってしまって心配された年代だった。西主将も片平も中学時代はサッカー部。実績はないが「時間をかければ伸びる」と上岡監督が素質を見込んだ3年生たちが着実に力をつけた。永山、田中らトラックで実績のある2年生も「練習では先輩たちが積極的に引っ張って刺激になる」と言う。3年生がチームを引っ張り、下級生がそれについていく理想的なチームになりつつある手応えを上岡監督は感じていた。
 西、片平、永山、田中に、今回は調子が上がらず出られなかった出田の5人は「どこを走らせても任せられる」(上岡監督)力をつけた。この日は目指す全国3位以内に向けて「底力がついてきた」と手応えを感じさせるレースができた。

「誰かのために走る」
鹿児島女・久保(金久中卒・奄美新聞掲載)

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 鹿児島女4区の久保愛結美(金久中卒)=写真左=が9分56秒で区間賞を獲得した。3年連続の駅伝出走だったが「初めて良い走りができました」と納得顔で振り返った。
 1区・上原、5区・倉岡と全国級の選手がいて、神村学園の連覇を阻み初の都大路出場を目指していたが、上原が不調でまさかの3位スタート。「それを聞いたときには、一気に緊張して吐きそうになった」と久保。緊張で周りが見えなくなりそうになったが、付き添いでそばにいたチームメートが「笑わそうとしてくれた」。我に返った久保は2位・鳳凰と2秒差でタスキを受け取ると、すぐさま逆転し、21秒差をつけてアンカー倉岡につないだ。
 「自分のためにではなく、誰かのために走れ」
 夏休みが終わって、今後の進路のことなども含めて立迫俊徳監督と語り合った時に、胸に響いた言葉だった。走りたくても選ばれなくて、サポートに徹してくれる仲間がいる。そのことに初めて心意気を感じて走れたような気がする。「アンカーの倉岡に1秒でも速くタスキをつなごうという気持ちで走った。1年生でアンカーを走る緊張は一番分かっていますから」と笑顔が浮かんだ。
 優勝は逃したが、今年は全国大会が25回の記念大会で、各都道府県の優勝校以外に、九州大会で南九州(鹿児島、宮崎、熊本、沖縄)の代表校を除いたチームのトップに立てば、都大路の出場権が得られる。「自分たちがレベルアップすれば、上原や倉岡がもっと楽に走れるようになる。立迫監督を都大路に連れて行けるように頑張る」と約2週間後に同じ指宿である九州大会へ、闘志を燃やしていた。

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テーマ:陸上競技 - ジャンル:スポーツ

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