「ラストチャンス」をつかむ!!

来年の全日本総合バスケットボール選手権(オールジャパン)出場がかかった全九州総合選手権は11月9、10日の両日、宮崎市の宮崎県体育館であった。鹿児島男子代表の鹿児島レッドシャークス(RS)は、九州の強豪を撃破し、決勝ではチーム大分を83−67で下して4年ぶりに九州制覇を成し遂げた。来年からのJBL2に参入表明し「プロ化」宣言をしたRSにとっては、九州を勝ってオールジャパン出場するのは「ラストチャンス」。ベテラン、若手の両者がかみ合い、ラストチャンスをものにしてオールジャパンの出場権をつかんだ。

「チームに携わっている人、わざわざ宮崎まで応援に駆けつけてくれた人、チームを支えてくれた人たちのためにも結果を残せてよかったです」。白沢広宇主将は安堵の表情を浮かべる。現在申請中のJBL2への加盟が認められれば、九州を勝ってオールジャパンに出場するのは今回が最後になる。今年8月にプロ化宣言したチームにとって、今まで以上に結果が求められた大会で、目標達成できたことが何よりの喜びだった。
結果だけでなく、チームの若手とベテランがそれぞれの持ち味を発揮し、内容も充実した九州大会だった。大きなヤマ場は準決勝・福岡第一高戦。高校生では全国トップクラスの強豪に前半は31−40、9点のビハインドを背負う。立ち直りを期した後半は、相手ガード陣を徹底的にマークしリズムを狂わせると「粘って、粘って爆発する」(白沢主将)RSのバスケットを発揮。藤原岳志、東憲二郎、松山晃士ら若手が攻守に大車輪の活躍で勢いをつけ、小川崇、伊藤泰孝、鈴木亮一らは要所でフリースローを決めるなどベテランの仕事をこなした。ジェローンも長身を生かしてリバウンド、シュートとチームのピースになって働いた。「若手が勢いをつけ、ベテランが試合をコントロールする。苦しいところでチームとしてまとま」(白沢主将)り、77−71で逆転勝利。決勝は、来年国体を控えたチーム大分を相手に序盤からリードを奪って快勝した。
九州から約2週間後、オールジャパンを目指して再び始動したRSを取材した。プロ化宣言したとはいえ、RSがチームとして練習できるのは週末土日と今までと環境は変わらない。それでも「選手の意識は明らかに変わった。今まで以上に勝ちにたいして貪欲になり、チーム練習までに個人練習できっちり仕上げてくるようになった」(白沢主将)。4年前を知っている小川、鈴木の両ベテランは「今の方がチーム力は断然上」と感じている。
だがオールジャパンで対戦するのは、JBLや大学の強豪チーム。7月のチャレンジマッチで勝てなかったOSGクラス以上のレベルを相手にしなければならない。悲願のオールジャパンでの勝利を手にするためには更なるレベルアップが必要だ。
「そんなことでスーパーリーグのチームに勝てるもんかよ!」 練習では鮫島俊秀監督の厳しい声が容赦なく飛ぶ。選手同士もお互い遠慮なく指摘し合う。わずか2時間弱の短い練習は、1分1秒も無駄にしたくない。今この時間でやり尽くせることはやり尽くして本番に臨みたいという意気込みがひしひしと伝わってきた。「自分にとっては集大成の大会。悔いのない試合をしたい」(鈴木)「与えられた仕事をプレーヤーとしてこなすだけ。あとで『こうしておけばよかった』と思うことがないよう、納得できるゲームをしたい」(小川)。「チームの良さを出し切れば、結果はおのずとついてくる」(白沢主将)。RSの真価が問われるオールジャパンは来年元日の開幕である。
テーマ:バスケットボール(日本) - ジャンル:スポーツ
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