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15県高校総体・バスケットボール
鹿商、35年ぶりV!・男子
女子・鹿純心がV2

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 2015年度鹿児島県高校総体バスケットボールは5月23-26日の4日間、鹿児島市の県体育館などであった。
 男子決勝リーグは鹿児島商、加治木工、川内が2勝1敗で並んだが、得失点差で勝った鹿児島商が35年ぶり2回目の栄冠に輝いた。女子は鹿児島純心と鹿児島女が2勝同士で対戦。鹿純心が鹿女子を下して2年連続でインターハイの切符を手にした。
 男女とも優勝チームが全国大会(7月28日-8月3日・京都)、2位までが九州大会(6月19-21日・鹿児島)に出場する。なお大会の模様は6月18日にMBCテレビで放送される。


決勝リーグ最終順位
・男子 ①鹿児島商2勝1敗 ②加治木工2勝1敗 ③川内2勝1敗 ④武岡台3敗(※同率は当該チーム同士の得失点差による)
・女子 ①鹿児島純心3勝 ②鹿児島女2勝1敗 ③甲南1勝2敗 ④鹿児島中央3敗


※成績の詳細はこの文字をクリック!
後ろを振り返らず、明日のことだけを考える
鹿児島商

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 決勝リーグ初戦の加治木工戦で鹿児島商は良いところなく敗れた。1年前、やはり決勝リーグ初戦で加工に敗れた悪夢が蘇る。あのときは最終日に宿命のライバル・川内に勝って2勝したが、得失点差で及ばず、インターハイの切符を逃した。
 「後ろを振り返るな! 明日のことだけ考えろ。可能性はゼロじゃない」
 加工戦後、ミーティングで福永健司監督はそんな言葉で気持ちを切り替えるしかなかった。だが、山田安斗夢主将は「OBやいろんな人たちの期待を裏切ってしまった」後悔の念が強く、敗戦を引きずって涙があふれ、その場から動けなかった。
 気持ちが切り替えられたのは家に帰ってからだ。時間をおいて冷静になれたことで、現実と向き合うことができた。チームメートとラインで連絡を取り合う。「あきらめて、後ろ向きになっているやつが誰もいなかった。失うものは何もない。全力で自分たちのバスケットをやりきるだけ」。そんな覚悟ができた。
 翌朝、試合前のミーティングで選手たちの顔つきが、憑き物が落ちたかのようにスッキリしているのを見て、福永監督は「戦える」手応えを感じた。昨年の県総体で勝って以来、この1年間一度も勝てていない川内を相手に、勝つばかりでなく、大差をつけなければインターハイは望めない。至難の業だったが、「全力を尽くす」のみと覚悟を決めた鹿商は前日とは見違えるようなバスケットをやってのけた。
 「高さはない分、運動量で勝負する」(福永監督)のが鹿商のバスケット。川内戦は序盤からフルコートプレスをかけて、走りまくった。前半は5点のビハインド。益々全国への切符は遠のきかけたように思われたが、「自分たちのバスケットをする」(山田主将)ことに集中していた鹿商の選手たちはそんな極限状態も「楽しむことができた」。
 後半、その想いが爆発する。序盤から仕掛けたプレスが効いて川内のシュートが落ち始め、鹿商が流れを引き寄せると、持ち前の得点力が爆発。終わってみれば17点差をつけての快勝だった。
 最終戦の武岡台戦を先に勝利を収めてから、反対コートの川内―加工戦の結果を待つ。加工が勝てば3戦全勝で文句なしの全国。鹿商が全国に行くためには、川内が30点差以内で加工に勝つという、もはや自分たちの力ではどうにもできない「他力本願」のシチュエーションだ。「悪いと思ったけど、川内に勝って欲しいと祈っていた」(山田主将)のは偽らざる本音だった。
 試合は残り1分でもつれにもつれた。1本のシュートが決まるたびに、鹿商の選手たちの絶望と歓喜が交錯する。残り7秒で川内・藤野隆斗の3ポイントが決まって川内が逆転。加工が残り3秒で再逆転シュートを決めたかに思われたが、オフェンスファールの笛。最後は81-79で川内が意地をみせ、鹿商サイドは歓喜を爆発させた。
 反対コートのベンチで行方を見守っていた福永監督は「目の前で起こったことが信じられなくて倒れそうになった」という。35年間、ずっと続いてきた先輩たちの想いやこの1年間勝てなくて苦汁をなめたことが走馬灯のように頭をよぎった。
 もう1人のエース山田亮平は、監督や主将のインタビューを聞きながら何度も何度もうなずいて「本当に全国に行ける」想いをかみ締めていた。思えば5歳からバスケットを始めて13年間、小中学校とも全国大会とは縁がなかった。「全国に行きたい」想いだけで鹿商に入り、その夢が結実したことがまだ現実と思えなかった。

相手に嫌がられるディフェンス
鹿児島純心

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 鹿児島純心は、4月の四県予選で敗れた宿敵・鹿児島女を退け、2年連続のインターハイを勝ち取った。
 勝利を手繰り寄せたのは「相手に嫌がられるディフェンス」(小園裕之監督)だった。ただ、ボールを奪うだけではなく、相手の攻撃の意図を読み、ボールを持っていない選手の動きにまで神経を研ぎ澄まし、厳しくプレッシャーをかける。立ち上がり、早い時間でチームファール4つになったが、それでもプレスを緩めることなく、相手の攻撃を封じることに専念し、失点を8点と1桁に抑えた。第2ピリオドに入って、相手の攻撃がリズムをつかめないうちに、こちらは内外とバランスよく得点を重ね、前半で最大18点差ついた時間帯もあった。
 「相手に嫌がられる」頭脳的なプレーを1つ挙げるとすれば、第4ピリオド開始早々に中山彩奈主将が仕掛けた1ON1だ。「気持ちの入った強いプレー」で切り込むと、マッチアップする鹿女子の大黒柱・上園が思わずファールして止めにかかるも、ものともせずにねじ込み、バスケットカウントをものにした。176センチの相手に「高さではなく横の動き」(小園監督)で勝負するパターンは練習でもやっていた。ちょうど第3ピリオドで鹿女子が逆襲し、8点差と1桁台まで詰められていた矢先に再び11点差としたばかりでなく、相手の大黒柱から4つ目のファールを引き出し、約6分間、コートの外に出さざるを得なくしたファインプレーだった。
 「本当によくやってくれた」。小園監督は万感の想いを込める。昨年は戦力がそろっており、「優勝して当たり前」のプレッシャーとの戦いだったが、今年は「優勝できる」確信が最後まで持てなかった。ケガ人続出でベストメンバーが組めず、大会直前でインフルエンザが流行り、大会初戦で中山主将が接触プレーで鼻を骨折するなど、いくつもの不安要素、アクシデントがあった。「例年以上に選手たちには厳しいことを言い続けた」と小園監督。それだけに結果で応えてくれた選手たちのことが誇らしく思えた。

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テーマ:バスケットボール - ジャンル:スポーツ

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