
第29回九州高校サッカー新人大会は2月15−18日の4日間、南さつま市の人工芝サッカー場などであり、鹿児島実が3年ぶり6回目の九州制覇を達成した。
決勝は鹿実VS東福岡の対戦。両チーム70分で決着がつかず延長戦へ。鹿実は延長前半8分に途中出場の穂満慶祐=写真左=が直接FKを決めて先制した。後半開始早々に同点に追いつかれたが、後半5分に谷口功が芸術的なボレーシュートを叩き込み、2−1で競り勝った。3位決定戦は鹿児島城西が後半24分に大迫希の直接FKで先制し、その5分後にはFW野村章悟が追加点を挙げ、2−0で筑陽学園(福岡)を下した。
◇3位決定戦
鹿児島城西 2(0−0、2−0)0 筑陽学園
・得点者【城】大迫希(補・なし)野村(補・大迫勇)
◇決勝
鹿児島実 2(0−0、0−0 延長 1−0、1−1) 東福岡
・得点者【実】穂満(補・なし)谷口(補・なし)【東】中尾(補・なし)
鹿実

鹿児島実が、持ち味の疾風怒濤のサッカーをチーム一丸で発揮し、3年ぶりの九州制覇を勝ち取った。
東福岡との決勝戦は、今彼らが持っているめいっぱいの鹿実サッカーが垣間見えた。県予選から絶好調の西川康成のファーストシュートで口火を切ると、序盤からエンジン全開で東福岡ゴールを目指す。県予選では不調だった川村武蔵が、右サイドを鋭いドリブルで切り込む野村真斗が、正確なクロスが持ち味の市田浩太郎が、セットプレーになると長身DFの谷口功、池田倫太郎が…すきあらばゴールをこじ開けようと、果敢に挑んだ。
ゲームが動いたのは延長前半8分。途中出場の穂満慶祐が、左サイド角度のないところから芸術的なFKを決めて先制する。=写真=

「中学の頃からあの位置でのFKは得意だった。競った味方が触らなくても入るボールをイメージしました」(穂満)の右足から、美しい弾道を描いたボールがゴールに吸い込まれ、均衡を破った。ゲームを決めたのは谷口のこれまた芸術的なボレーシュート。=写真=



延長後半、同点に追いつかれた直後にゴール前の空中で競り合ったボールが、谷口のもとへ。「前半からチームに迷惑をかけていたので、自分で決めたかった。ループは狙ったがまさか入ったとは気づかなかった」谷口が胸でワントラップして、ボレーで放ったループシュートが勝利への流れを大きく引き寄せた。
序盤から守備陣の粘りも見事だった。後半20分ごろだったろうか。そのまま蹴りこまれていたら、間違いなく先制ゴールになったであろう相手のシュートに池田が身を投げ出してボールを外に弾き飛ばした。「相手のシュートコースに体を入れるのはDFの基本ですから」と池田。「選手権であんな負け方をして、県大会でも負けてその悔しさを晴らしたかった。全員がそれぞれの与えられた役割を果たしていたと思います」と谷口は胸を張る。再三のファインセーブでピンチを救ったGK松本拓主将=写真=は

「チーム一丸となった結果の九州制覇でした」と力強く締めくくった。
【熱戦フォトグラフ・決勝】






守備100点、攻撃50点
鹿城西

後半2得点を挙げて完封勝ちした鹿児島城西だったが、小久保悟監督に満足感はない。「守備100点、攻撃50点のゲームでした」と振り返った。
県大会と同様、守備では安田啓優主将、成元将平らを中心に献身的な守備で筑陽学園を完封した。だが攻撃陣は、守備が頑張って跳ね返したボールをあっさりとられたり、簡単に倒れたりするシーンが再三あった。「結果として点は取れなくても、ボールに顔を向けたりして、守備の頑張りをつなげようとする姿勢を見せて欲しかった」(小久保監督)。選手に対する厳しい要求は、裏を返せば、高い潜在力を持ったイレブンに、まだまだやれる、やって欲しいという期待の現れでもある。「戦術とか何とか以前の問題。高校生らしく気持ちを出してサッカーやれ!!」。試合後、新田祐輔部長の厳しい檄が飛んでいた。
【熱戦フォトグラフ・3位決定戦】



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