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第66回男子・第29回女子県高校駅伝
鹿児島女、初の栄冠!・女子
鹿実はV18
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 第66回男子・第29回女子県高校駅伝大会は4日、指宿市の市営陸上競技場を発着点とする男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロのコースで健脚が競われた。
 大会には男子32チーム、女子22チームが出場。女子は鹿児島女が1区から首位を独走して初の栄冠に輝き、記念大会出場枠で初出場した第27回大会以来、2年ぶりの都大路の切符を手にした。2位には大会20連覇を阻まれた神村学園が執念の追い上げで滑り込んだ。熾烈な3位争いは樟南が制した。男子は鹿児島実が2時間9分56秒で18年連続47回目の栄冠を勝ち取った。2位・樟南、3位・出水中央だった。
 今大会の優勝校は全国大会(12月20日・京都)、3位までが九州大会(11月15日・宮崎)に出場する。なお、今年の全国大会は京都開催50周年の記念大会のため、九州大会で南九州地区の2位以下校のトップになれば全国大会の出場権を得る。


※成績の詳細はこの文字をクリック!
チームの「総合力」で初の栄冠
鹿児島女

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 鹿児島女の走り終えた選手たちや控え選手たちが熱い祈りをささげながら、アンカー安藤のゴールを待っていた。「この瞬間のために今まで練習を頑張ってきた」万感の想いを込めて、3年生・安藤有沙がゴールテープを切ると、堰を切ったように全員が駆け寄り、歓喜の輪ができる。「みんなよく頑張った!」。立迫俊徳監督は歴史を塗り替えた選手全員をたたえながらその輪に加わった。
 「この1年間、駅伝のことを考えて、信じてやってきた」と立迫監督が言葉に力を込める。過去4大会は神村学園の連覇を阻む一番手と目されながら、2位に甘んじてきた。「1人のエースに頼るのではなく、チームの総合力で勝負する」。立迫監督が信念を持って取り組んできたことがかたちになったレースだった。
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 8月のインターハイ3000mの覇者であり、全国トップレベルの倉岡奈々主将が、1区をトップで走ることはほぼ間違いない。問題は1区で作った「貯金」を後続の選手たちがどうつなぐかだ。予定通り倉岡が区間記録に迫る19分21秒で好発進すると、「この流れを絶対に1年生につなげる」と2年生・重山七海=写真右=が前半から飛ばす。中盤、スピードが落ちたが「自信だけを持って走り続けた」。立迫監督のゲキを受けたラスト1キロでは、もう一度ギアを上げてラップを伸ばすことができた。2位の出水中央との差は縮められたが、最大のライバル・神村とは倉岡が作った1分の差を守り切った。
 この流れを「絶対にトップで持ってきてくれると信じていた」1年生・金丸清香=写真左=がつなぐ。倉岡に続く、2人目の区間賞で、神村との「貯金」を5秒増やした。4区の1年生・立山莉緒は同じ鹿女子で姉2人が果たせなかった想いもつなぎ、最後は安藤が「去年は緊張しながらタスキを受けて走ったけど、今年は笑顔で受けて走ることができた」。
 「後ろのみんなが絶対やってくれると信じていた。みんなが予定通りの走りをしてくれた」と倉岡主将は感極まって目頭を熱くする。この1年間は全ての照準を駅伝に合わせ、日々の生活、練習に取り組んできた。全員の意識を高めるために「全員でゴールすることもやっていました」(倉岡主将)。例えば3000mのペース走。今までなら速い順にゴールしていたが、今季は仮にペース設定を1キロ3分20秒とすれば、そのペースで全員が走れる力をつけ、全員でゴールできるまで走る。そうやって全体の底上げを図っていった。エース倉岡に頼るのではなく「奈々先輩はもっときつい練習をやっているのに、自分たちがこんな練習でへこたれてたまるか」(重山)の気持ちで1人1人が意識を高く持って練習に取り組んだ。
 走った5人だけでなく「チームみんなの力で勝てた」と安藤。走った5人だけでなく、サポートをしてくれた控え選手、応援に来てくれた短距離の選手、過去何度も涙をのみ続けた先輩たちの想い…オール鹿女子の力が指宿路に結集して成し遂げた初Vだった。

前半勝負的中! 無敗王者の底力
鹿児島実

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 混戦が予想された男子だったが、終わってみれば1区から首位を走り続けた鹿実が、7区間中6人が区間賞、2位に3分29秒差をつけて連勝を18に伸ばした。18年間、県内負け知らずの無敗王者の底力をみたレースだった。
 1区4キロ付近が勝負の大きなポイントだった。樟南・吉留、鹿児島城西・南ら、トラックの5000mでしのぎを削った猛者たちを相手に、スタートから先頭集団を引っ張っていた中村幸成主将が、魚見岳入口付近でスパートを仕掛けた。「作戦通り」(上岡貞則監督)だった。今の中村の力なら、前半で勝負を仕掛けても十分離せると上岡監督は読んでいた。風も追っていた。「(ライバルたちの)足音が遠のいているのを感じた」中村はそこでギアを一段上げると、中盤以降の勝負を考えていたライバルたちが意表を突かれ、ついていけない。2位・吉留に23秒差をつけ、2区・竹下和真にタスキを渡した時は勝利を確信したような満面の笑みだった=写真=
 「レース前に『笑顔で持ってくるから』と言った通りに、タスキを持ってきてくれたので、こっちも気合が入った」と竹下。29年間破られていない区間新(8分26秒)を破るのではないかと思えるほどのスピードで、竹下が駆ける。終盤失速して記録更新は果たせなかったが、8分40秒の好タイムを出し「3年生2人で30秒」(竹下)と思っていた「貯金」を、50秒差まで広げて3区以降の1、2年生につなぐことができた。その想いは後輩たちも引き継いで「心のタスキリレーができた」(中村主将)。
 駅伝のセオリーを考えるなら、準エースの竹下を3、4区の長距離区間ではなく、2区で使うのは、奇策だったかもしれない。しかし上岡監督はエース、準エースの3年生を序盤に持ってきて、流れを作ることに勝機を見出した。後に続く下級生も、その流れをしっかりつなげるだけの地力はつけているとの確信もあった。
 8月のインターハイ5000mで中村は予選最下位、右ひざの故障もあって、夏場はほとんど走れなかった。駅伝への見通しが立たず、連覇の更新が危ぶまれたが、中村は故障を治し、10月には5000mのベストタイムを14分25秒まで伸ばすことができた。この1年間、14分40秒から伸び悩んでいた記録が伸び、ようやく自信を持って駅伝に臨むことができた。
 立ち直ることができたのは「竹下のおかげ」と中村は言う。もう1人の3年生・竹下は、インターハイ路線では3000m障害を専門にしていたが、長距離も走れる成長を見せていた。チームメートであり、ライバルでもある竹下の成長が心に火をつけた。
 3年生が少なく、下級生主体のチームであり、「今年は三つ巴になるのではないか?」との予想もあったなかで、上岡監督は「三つ巴結構。今よりも弱いチームで勝ったことがある。俺を信じて、チームを信じて、自信を持って走れ」と檄を飛ばした。言葉通り、県では他を寄せ付けなかったが、全国で通用するかどうかはまだまだ未知数。だが、中村主将は「まだ1カ月以上準備期間がある。もっとレベルアップできるように、あすからまたチーム一丸で練習していきたい」と闘志をかきたてていた。

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テーマ:陸上競技 - ジャンル:スポーツ

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