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輝け! 鹿児島バルダーズ!
バスケットで「生きる力」を!
鹿児島バルダーズの挑戦

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 鹿児島バルダーズは知的障害者のバスケットボールのクラブチーム。2020年の鹿児島国体と同じ年にある全国障害者スポーツ大会での活躍を目指して、14年7月に結成された。「バルダー」とは北欧神話に登場する光の神で「バスケットを通じて選手たちが脚光を浴び、実社会で生きていく力を身に着けて欲しい」(山元晃一監督=写真右端=)との願いが込められている。昨年12月に出水市、今年1、2月に鹿児島市でレノヴァ鹿児島のホームゲームがあった際には、前座試合を4試合経験。発足2年目の今年は、4月にある九州大会を勝ち抜き、10月の全国大会出場を目指す。


※フェイスブックで14日の熱戦フォトグラフがお楽しみいただけます!
 現在バルダーズに所属しているのは高校2年生から25歳までの男子29人。毎月2回、ハートピア鹿児島などで練習している。バスケット経験者は3人で、ほとんどが「バルダーズに入ってバスケットを始めた」(山元監督)選手たちだ。身体障害者の車椅子バスケットなどと比べると、これまで知的障害者はバスケットをする場がなかった。数少ない経験者の1人・奈良﨑誠(21)は、学校を卒業して社会人になってバスケットができる場がなかったが、バルダーズの発足が再びバスケットを始めるきっかけになった。
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 12月に奈良﨑の地元・出水市で、出水地区中学選抜チームと試合をした際には「とても緊張した」と言う。スペシャルオリンピックスの日本代表で世界大会に出場したこともある奈良﨑だったが、センターコート、大勢の観客の前でバルダーズとして試合をするのは一味違う緊張があった。
 1月に対戦した福学クラブ、2月の長崎選抜はいずれも鹿児島より歴史が長く、実績があり、中でも福学クは全国大会の常連・福岡の主力選手が所属している。全国大会に出場するためには九州予選でこれらの強豪に勝って切符をつかみ取らなければならない。福学クとは61―71、長崎との2試合は51―64、58―60でいずれも白星を手にすることはできなかったが「経験のなかった選手たちが経験を積み、自分たちでもやれる手ごたえをつかんでくれた」(山元監督)。
 14日の長崎との2戦目は前半を25―22でリードして折り返すことができた。立ち上がりはオフェンスリバウンドにも絡んで果敢にシュートを打ち続けた。中々決まらず点は取れなかったが、我慢して考えながらボールと人が動き続けたことで流れをつかむことができた。
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 課題は、うまくいかない時間帯に考えすぎて動きが止まってしまったり、チームで動けなくなってしまうことだ。第3ピリオドにエース奈良﨑に密着マークがついてリズムが狂い、10点差をつけられた。第4ピリオドで再び盛り返し、新加入の松元健太(18)の3ポイントや冨永将寿(18)のリバウンドショットなどで1ゴール差まで詰めることはできた。最後にフリースローのチャンスを得た奈良﨑は決めることができず「まだまだ練習が足りない」と悔しがった。
 発足以来、40分の正式なゲームで白星を手にしていないバルダーズだが、山元監督は「少しずつ成長してきている」と手ごたえを感じている。奈良﨑は能力が高い分、自分で決めようとムキになって空回りすることもあったが、この頃は相手を引き付けて味方にパスを出すアシストも試みるようになった。「いつかバルダーズで世界を目指したい」と仲間と一緒に成長して大舞台で戦う姿を夢見ている。
 バルダーズを指導しながら、山元監督は「指導の原点を再確認している」という。できなかったことができるようになる喜び、周りとコミュニケーションを取りながら、仲間を思いやる気持ちを育むこと…障害の有無に関係なく、これらは人が社会で生きていくために必要なことだ。バスケットを通じて知的障害者にもこれらのことを伝えて「生きる力」を培っていきたい。
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 「だいぶ成長してきたぞ。でも負けると悔しいし、勝ちたいよな?」。試合後、円陣を組んだ選手たちが、山元監督の言葉に力強くうなずいた。九州予選は4月2、3日に福岡である。ここでまず「悲願の1勝」を目指す。
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テーマ:バスケットボール(日本) - ジャンル:スポーツ

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