FW藤本が決勝弾

サッカーの2016J3リーグ第23節最終日は9月25日、全国各地であった。鹿児島ユナイテッドFCは鹿児島市の県立鴨池陸上競技場でFC東京U23と対戦。1―0で完封勝ちした。
前節で6失点と大敗した鹿児島Uは、守備から立て直し、前半を無失点で折り返す。後半主導権は握りながらなかなかゴールが奪えなかったが、31分にFW藤本が先制ゴール=写真=を挙げ、これが決勝点となった。
鹿児島Uの通算成績は13勝4分6敗の勝ち点43で2位・大分と勝ち点で並んだが、得失点差で3位のまま。第24節は10月2日、大分トリニータとアウエーで対戦する。
◇第23節
鹿児島U 1-0 FC東京U23
(0-0、1-0)
・得点者【鹿】藤本
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鹿児島U

「我々らしい90分間だった」。鹿児島Uの浅野哲也監督は開口一番で評した。「我々らしい」とは、守備の意識が最後まで途切れず、そこから攻撃に移るスタイルを貫くこと。前節のG大阪U23戦では6失点と大敗していただけに、きっちり完封できたことに何より手ごたえを感じていた。
前節大敗したからといって特別な準備は必要ない。「自分たちの強さとは何か」(浅野監督)を再確認し、それをやり切る準備をするだけだ。センターバックにベテラン田中を戻し、互いの距離感、マークの受け渡し、カバーリング、声掛けなどを徹底する。前半は思うように攻められず、攻め込まれる場面はあったが「失点しそうな雰囲気が感じられなかった」と浅野監督は言う。
攻撃では「前を向く意識」を徹底した。ボールを奪えば、シンプルに前を向いてゴールを目指す。DFの裏にスペースがあれば、そこを突く。それが最もできるMF新中を後半からトップで起用し、FW藤本をトップ下に入れ替えた。新中が再三縦に抜けることで攻撃にダイナミズムが生まれ、司令塔・赤尾を起点に右の五領、左の永畑の連動もうまくいき、得点できそうな雰囲気が出てきた。

決勝点は左から新中が縦に抜けて、「(新中)剛史さんが良いボールをくれたので僕は蹴るだけで良かった」藤本憲明が得点ランキング首位の力を示した。
次節のアウエー・大分戦は今季最大のヤマ場になる。前回ホームでは相手サポーターが大挙押しかけて、アウエーのような雰囲気の中で敗れた因縁の相手だ。ホーム戦以上に厳しい「アウエーの洗礼」が待っているが「我々らしさを貫けるか」を指揮官はポイントに挙げていた。
【写真提供・鹿児島ユナイテッドFC】
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