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スポーツコラム年中夢求第31回
「お金」に見合う「価値」を示せ!
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 男子プロバスケットボールのBリーグに所属する鹿児島レブナイズは4月20日、B3リーグに加盟申請した。2月末、Bリーグに対して「公式試合安定開催融資」を申請するなど、深刻な経営難が発覚してチーム消滅の危機に陥ったが、来季以降のチーム存続に向けて具体的な一歩を踏み出したことになる。

 B1、2リーグは公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグが運営するのに対して、B3は一般社団法人ジャパン・バスケットボールリーグが運営する。運営法人が異なるため、レブナイズがリーグに参戦するためには改めての加盟申請が必要になる。B1、2には売上高、プロ契約選手の人数、ホームアリーナの収容人数などの基準を細かく定めたライセンス制度があるが、B3にはない。所定の書類を提出し、リーグの審査を受け、理事会が可否を判断する。レブナイズの加盟に関しては今のところ「今季の運転資金を確保することが最低条件」(大山亮平代表)という。今季、残り6試合を滞りなく終わらせ、来季の事業計画を明確にし、加えて約1憶3000万円というこれまでの負債にも真摯に向き合わなければならない。チーム消滅という最悪の事態回避はまだまだ楽観できる状況ではないが、存続に向けての具体的な動きが示されたことは評価したい。
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 B3は今季、レブナイズのようなクラブ形態のチームが5、企業形態のチームが4の9チームでリーグ戦を戦っている。リーグの形態としては昨年までのレノヴァ鹿児島が所属していたJBL2やNBDL、サッカーのJFLに近い。当然、レブナイズは再来季以降、Bリーグに復帰することを目指しており「B3であっても、今季実現できなかった1億円以上の売り上げを挙げる実現可能な事業計画」(大山代表)を示す必要がある。B3を制し、B2最下位のチームとの入れ替え戦に勝てる戦力も整えなければならない。
 4月5日に来季のB2ライセンス不交付が決まって以降、運営体制の強化に向けた取り組みが始まっている。運営会社のスポーツフロンティア鹿児島はこれまで大山代表1人が取締役だったが、アイズカンパニー代表取締役会長の園田明氏、県バスケットボール協会常務理事・副理事長の隈本昭朗氏の2人が新たに取締役に就任し3人体制になった。園田氏を委員長に、県協会、株主らで構成する「鹿児島プロバスケットボール協議会」が立ち上がり運営のサポートをする。これらの取り組みや、チーム消滅の危機が伝えられて以降、選手会やブースターを中心とする募金活動などの成果もあって、3、4月の運転資金を確保し、リーグからの融資を回避できた。園田委員長は「これまで大山代表1人で抱えていたことの役割分担が明確になり、支援の輪も少しずつ広がりつつある」と感じているという。

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 抜本的な経営体質の改善を図り、売り上げ増を目指しつつ、負債の解消も目指さなければならないという難題に今後も向き合わなければならない。解決の道筋は容易ではないが、何よりレブナイズがやらなければならないのは、チームに対して寄せられる「お金」に対してどのような「価値」があるかを明示することだと考える。
 分かりやすいのは、スポンサー料10万円を受け取ったら、15万円の売上が見込める方法を提示することである。とはいえ、それだけの「媒体力」があるプロスポーツクラブは、Bリーグはおろか、Jリーグ、プロ野球でも厳しく、日本では唯一サッカーの日本代表のみとされている。金銭面だけでなく、チームに投資したいと思わせるメリットのある価値をいかに創出していくかは、今後の日本の全プロスポーツに課せられた至上命題でもある。
 鹿児島商高の地域プロデュース部は11月にある鹿児島ユナイテッドFCの公式戦をプロデュースする。今後、鹿児島U、鹿児島市の市スポーツ課と協力し、11月26日のFC東京U23とのホームゲームで8000人の集客を目指すという。チーム、行政、地域住民、それぞれに有形無形のメリットをもたらす画期的なアイディアといえるだろう。南日本銀行は鹿児島Uの今季の入場者数に応じて最大5倍の金利が付く定期預金を企画した。このように地元にプロスポーツがあることで、新たな価値を創出していくアイディアを発信、実現し続けていくことが、レブナイズにも求められている。
 レブナイズがプロスポーツを標榜する以上、何を置いても大事にすべきはホームゲームのチケットを買ってくれる「人」である。ホームアリーナが満席になるほどの人が集まり、大勢の人が注目するからこそ、スポンサーにとっての「媒体価値」も上がる。そのためにチームはオン・ザ・コートで勝利を目指して見る価値のあるプレーをする。運営側は勝敗に関係なく「お金を払って見に来て良かった」と思える価値を演出する。今季のホームゲームは鹿児島アリーナである4月22、23日の熊本ヴォルターズ戦、5月6、7日の島根スサノオマジック戦の4試合。ここにどれだけの集客ができるか、来季以降の存続にとっても試金石となる。

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テーマ:バスケットボール(日本) - ジャンル:スポーツ

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