嘉徳海岸護岸工事に関する住民監査請求(奄美新聞掲載)

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「自然のままの海岸、守りたい」
嘉徳海岸護岸工事
反対住民らが監査請求

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 県が瀬戸内町嘉徳海岸で計画している護岸工事について、反対する奄美大島住民と弁護団が1月31日、工事費用の公金支出差し止めなどを県に求める住民監査請求を行った。鹿児島市の県庁で記者会見を開き、請求に至った経緯と思いを語った。

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 請求を行ったのは「奄美の森と川と海岸を守る会」代表のジョン・マーク・高木さんら住民12人。嘉徳海岸は全国でも珍しい人工物のない自然の海岸であり、絶滅危惧種に指定されるオサガメが産卵に上がってくるなど希少な自然が数多く残されている。2014年10月の台風による高波で砂浜が浸食されたことから、県が海岸浸食対策事業に着手。コンクリート護岸の建設工事が計画されている。
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 「集落と手つかずの自然が一緒に残っている場所は、もう日本で唯一ここしかないかもしれない。こんな遺産を壊すことはもったいないし、あり得ない」とジョンさん。14年の台風で浸食されたが「砂は生き物。自然の力で元に戻ってきている」と「自然と文化を守る奄美会議」共同代表の薗博明さん。「世界自然遺産登録を目指しているのに、人の手で自然を壊すことがあっていいのか」と憤る。
 浸食に対しては、これまでも実施してきたアダンの木の植林など、コンクリート護岸以外の方法を検討していくべきだと訴える。「昨年の台風24号でも嘉徳の砂浜の浸食はなかった。一度作ってしまったら二度と元に戻らないものを、本当に今ここに作る必要があるのか。一度作ると決めてしまった方向性を変えられないだけではないか」と弁護団の和田知彦弁護士。住民らは請求が通らない場合は裁判による法廷闘争も視野に入れ、今後の活動を進めていくという。

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