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夢念夢想第15回・福元和彦さん
男性の「性の悩み」に寄り添う
福元和彦さん(福元メンズヘルスクリニック院長)

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 「メンズヘルスクリニック」と聞くと、何の病院なのだろうと戸惑う。「レディースクリニック」「産婦人科」の男性版と考えると分かりやすい。女性が子供を産むときだけでなく、女性独特の病気や性についての悩みなども対象になっている。
 では男性の「性についての悩み」を相談する場所は? そういう場所を故郷に作りたくて2017年、鹿児島初のメンズヘルスクリニックを開業した。


(有)南日本音響・カラオケ「ビッグバン」


・永井教授との出会い

 父親が透析内科を専門とする開業医だったこともあって、将来は病院を継ぐことになるだろうと漠然と思っていた。3浪して岡山の川崎医科大に進学。何を専門にするかは「透析か、泌尿器科か」と漠然と考えていたが、研修が始まる5年の頃には「性」を専門にして「自分の将来設計を決めていた」という。

 日本でただ1人、性を専門にしている永井敦教授との「運命的な出会い」があった。日本の医学部に約60の専門がある。大半が癌研究のエキスパートだが、永井教授は前立腺癌などの外科手術もできる上で、男性にとっての身近な性を専門に研究活動をしている。「大学教授」といえばどこか近寄りがたく、威厳が強いイメージがある中、気さくに呑みに誘ってくれるようなフランクで兄貴分的な人柄が魅力的だった。何より、実習中、永井教授が患者と向き合っている姿が衝撃的だった。

 性に関する悩みを抱えている人たちが、全国からやってくる。正直「こんなことで、大学病院までやってくるのか!」と思えるような悩みだが、当人にとっては「わらをもすがる気持ち」ではるばる岡山まで足を運んでいる。そういった人たち1人1人に親身に向き合い、悩みを解決してあげている姿に心打たれた。

・EDの背景

 一般的な悩みは、勃起障害(ED)だ。50代前後から、うまく勃起できず、性交がうまくいかなくなることに悩みを抱えている男性が実は大勢いる。治療法はバイアグラの処方が一般的で、東京などの大都市圏では駅前にバイアグラの処方だけを受けられるようなクリニックがあって繁盛しているという。

 最終的な治療法がバイアグラだとしても「性の専門家」である永井教授が大事にしているのは「そこにいたる過程」の部分だ。
 日本人はセックスレスの傾向が強いとされる。20代後半ごろから子育てが始まり、3、40代は仕事と子育てに時間をとられる。50代を迎えて子供たちが独立し、夫婦2人の生活に戻って、久しぶりに性交してみたがうまくいかなかった…永井教授は患者1人1人のこれまでの「性生活」を振り返りながら、EDに至った原因を的確に指摘する。スキンシップはあったのか、愛人がいたのか、自慰行為はどうだったか…同じEDでもそこに至る過程は千差万別である。
 ある意味、男性にとっては最も人に明かしたくない、パーソナルな部分である。手っ取り早く処方だけが受けられるクリニックが流行るのも、うなずける話である。だがそこに医師としてしっかり寄り添っていなければ、真の悩み解決にならないのではないか。

 永井教授の姿に感銘を受け、元々卒業したら鹿児島に帰ってくる予定だったのを変更。「息子さんを1人前にして帰しますから」とはるばる岡山から鹿児島まであいさつに来た永井教授の姿に、父・弘和さんも感動し、快く勉学期間の延長を許してくれた。博士号まで取得し、鹿児島市役所の隣で父が開業していた場所を改装し、一般的な泌尿器科と、別部屋でプライバシー厳守のメンズヘルスクリニックを併設して開業したのが17年のことだった。

・性をオープンに

 当初はうまくいかなかったが、口コミなどをきっかけに患者数も徐々に増えてきている。半数は鹿児島市外から、奄美など離島からやってくる患者も多い。まだまだこういった件で近所の病院に行くのは「恥ずかしい」と考える風潮が強いのは鹿児島だけでなく、日本全体の傾向だろう。

 女性は妊娠出産、定期的な生理などがあるため、自分の性に関する正確な知識を得る機会も多い。対して男性は勃起し、射精する仕組みさえも正確に理解している人は意外に少ない。アダルトビデオなどで間違った知識を植え付けられ、ひとたび悩みの壁にぶつかっても相談し正確な知識を教えてくれる場もない。あるのは酒席で「武勇伝」を語るか、「勃たなくなった」と自嘲気味に語るぐらい…
 勃起も血管や筋肉の動きが関係しており、年齢と共に衰えてくるのは自然な現象だ。来院してくる患者は「こんなことで悩んでいる人が他にいるのか?」と尋ねるが実は「大勢いるんですよ」と伝えるだけでも、解決の糸口になる。

 ラジオ出演などメディア露出も積極的に行いながら、男性の性に関する啓発活動にも取り組む。「もっと気軽に病院に来て話してもらえるような病院にしたい。男性の性をもっとオープンにしていきたい」と考えている。性の悩みを解決することは、心身の健康にもつながる第一歩だ。




※画像をクリックすると動画がご覧になれます。

 【メモ】ふくもと・かずひこ。1980年3月19日生まれ、鹿児島市出身。れいめい高、川崎医科大卒。2017年に福元メンズヘルスクリニックを開業。

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テーマ:楽しく生きよう! - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
ちょっと脱線しますが、福元先生が出られた川崎医大の創設者も鹿児島出身(横川町)と先日新聞に載っていて、初めて知りました。
2020/09/14(月) 10:40:31 | URL | シラサカ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
そんなご縁もあったとは驚きですね。人生には偶然のようでいて偶然ではない必然の糸がどこかでつながっていることを感じます。
2020/09/16(水) 17:33:07 | URL | NPO法人スポーツかごしま新聞社・つかさ #-[ 編集]
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