「チームの持ち味出せた」松島(同・金久中出身)
「次に生かす」大津(鹿工・小宿中出身)
6連覇を目指した鹿児島商と7年ぶりの栄冠を目指す鹿児島工が覇を競った男子決勝リーグ最終戦。奄美出身の3選手がそれぞれのチームの中心選手として活躍した。
昨年、田検・久志の連合チームで全国中学大会準優勝を果たしたチームのエースアタッカーだった津田大地は、1年生ながら名門・鹿商の中で早くも存在感を出している。前衛でも、後衛でも、フル稼働で働き、大事なところでポイントを決めていた。第1セットの終盤はマッチポイントで24―23の1点差まで迫られたが、津田がレフトからのアタックを決めてこのセットをものにした。「ブロックが2枚ついていたけど、レシーブが拾って、セッターが上げてくれると仲間を信じて、思い切り打てました」と振り返った。
183㌢の2年生・松島竣大(金久中出身)は、最高到達点3㍍20のジャンプ力を生かしたブロックとクイックが持ち味だ。決勝リーグでは、鹿児島城西戦で1セット落とし、鹿児島玉龍戦も終盤追い上げられて「持ち味を出せなかった」(松島)。悔いを残したくないと吹っ切れた鹿工戦は、前衛で期待通りの働きをする。果敢にブロックに飛んで鹿工の勢いを止め、ブロックポイントも2、3点決めた。1月の春高バレーでは全国3位の鹿商。インターハイの目標は当然「全国制覇」(松島、津田)だ。
一方、鹿児島工の3年生セッター・大津泰生(小宿中出身)にとっては、悔いの残る試合になった。第1セットこそ、巧みなトスワークで攻撃を組み立て、接戦に持ち込んだが「競り負けたことで気持ちが切れてしまった」(大津)。第2セットは良いところを出せずに完敗。「相手のブロックの高さに戸惑い、冷静に攻撃が組み立てられず、単調な攻撃になってしまった」。
元々は島に残るつもりだったが、直井通監督の熱心な誘いに心動かされ、鹿工の門を叩いた。「全国に行って活躍することが、島で支えてくれた人への恩返し」と思って続けてきたが、まだその「宿願」は果たせていない。ラストチャンスは来春の春高。「この悔しさを生かして次は絶対に全国に行きたい」と雪辱を誓っていた。
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